いざという時に困らない!お茶出しの基本

公開日:2020年2月10日
column4.png

「これから会議だから、ちょっとお茶を入れて持ってきてね」

・・・こんな風に急に頼まれた時、あなたは全く動揺せずにお茶出しできますか?

自信がない方に向けてお茶出しの基本についてわかりやすく解説します。

お茶の種類と淹れ方

お茶の種類、グレードによって、美味しく入れるための蒸らし時間、お湯の温度が異なるのは知っていましたか?種類に関わらず、いつも熱湯で淹れていた!という方は、茶葉による淹れ方の違いを覚えておけば、より美味しいお茶が淹れられます。

プライベートにおいても、この機会に覚えておいて損はありません。

煎茶

  • 抽出時間:30秒程
  • 温度:80℃

お湯が100℃の熱湯しかない時、一度お茶碗に注ぎいれることで、温度を下げることができます。お湯の適量を計ることもできますよ。

ほうじ茶

  • 抽出時間:30秒~1分程度
  • 温度:100℃

同じほうじ茶でも製品によって葉が多いもの、茎が多いもの等、種類があります。

淹れてみて薄いようであれば、抽出時間を長めにとると良いでしょう。

玉露

  • 抽出時間:2分~2分半
  • 温度:40℃~60℃

高級な日本茶の代表格、玉露ですが、熱湯で入れると苦味が強くでてしまいます。

玉露を淹れる際は、お湯の温度は60℃位までにするとよいでしょう。(茶葉により、より低い温度で淹れる場合もあります。)

温度が低いため、抽出時間は上の茶葉よりも長め、2分~2分半程かけて抽出します。

北海道でのお茶出し事情

北海道の秋・冬はとても冷えますよね。オフィスによってはブランケットや熱を逃がさないグッズが必要になる場合もあります。ここで気を付けたいのは、秋冬の給湯室によってはお茶やお茶碗、急須が冷え切っているかもしれないということです。

そんなときは、お茶を淹れる前に、お茶碗や急須にお湯を入れて、器自体を温める方法があります。

器がムラなく温まりますので、秋冬に限らずお茶出しの際にやってみましょう。湯の温度を調整するのにも有効です。

濃さが均一になるように、お茶碗に注ぐ際は一気に入れず、少しずつ順番に回し注ぎます。

飲み物の量はどうしたらいい?

「今日は暑いから、麦茶はたくさん注がれた方が嬉しいよね」

素敵な思いやりの気持ちですが、器からあふれるギリギリラインまで注いでしまったら、運ぶ・お客様が手に持つなどの動作で飲み物がこぼれてしまう可能性があります。

机の上の大事な書類を濡らしてしまって、顔が真っ青・・・という危険は避けましょう。

お客様にお茶を出すときは、7分目程が適量です。覚えておくといいですよ♪

茶托と茶碗は盆の上に別々にのせましょう。配る時に盆の上でセットし、お客様に出します。

清潔な布巾も盆の上に一緒にのせておくのがオススメ!運んでいる際にお茶がこぼれ、茶碗の底が濡れた時に対処できます。

お茶碗・茶托には向きがあることも
  • 茶碗・・・メインの図柄がお客様の正面になるように置きます。
  • 茶托・・・木製の場合、木目が横になるようにお客様の前に置きます。

ただし、お客様の前に出した後で、正しい位置になおすために器を回したりするのはNGです。スマートに出せるようにセットしましょう。

配る順番は、上座のお客様からです。重役だからといって、自分の会社の人を優先しないように。おもてなしの心を持ってスムーズに配りましょう。

出す回数は決まっているの?タイミングは?

厳密には、“〇分経過したら必ず新しいお茶を持っていく“というルールはありませんが、長時間の打合せとなり、はじめに配られたお茶が冷めきっているのは良い状況とはいえませんよね。

打合せの前に、担当者に予定時間を聞いておき、繰り返しお茶出しを行ってよいか確認するとよいでしょう。

1度目に出した飲み物と2度目に出す飲み物の種類は、可能な場合違うものを出せると良いです。

あくまで可能な場合であり、「煎茶しかないから、2度目は出してはいけない」ということはありません。

大事なのはおもてなしの心とスマートさ

“正しい”マナーにこだわるばかり、打合せに水を差してしまう、お客様をソワソワさせるとしたら、本末転倒ですよね。

さらに、あなたと会社とお客様、全員が同じマナーを共有しているとは限らないのです。「教わったマナーを実践したら、間違いを指摘された!」とモヤモヤすることもあります。

ですが、どのような場合でも「おもてなしの心を持ってお客様に接する。」それは間違いではありません。

どんな時でも臨機応変な対応をとることはすぐには難しくても、回をこなすごとに慣れていくもの。スマートなお茶出しを目指して、怖がらず積極的にチャレンジしてみてくださいね。