退職理由について ~面接のポイント③~

退職理由について ~面接のポイント③~

書類選考を通過し、面接に向かう方にご覧になって頂きたい記載を数回シリーズ化して掲載します。今回は転職理由についてです。「転職理由について教えてください」という質問は面接においてほぼ間違いなく出てくると考えて頂いて良いかと思います。転職理由についてポジティブに答えなければいけないという認識でご相談に来られる方がいらっしゃいますが、その点について考察していきます。

ネガティブな転職理由を言ってはいけない?

「面接で前職の不満をそのまま伝えては採用されるのは難しい」という解釈が存在していることは事実です。そしてストレートな解釈では企業から「我慢が足りない」「また辞めるのでは?」と評価されることがあることも事実です。
一方で不満を一切表現せず、ポジティブだけで伝えようとしている方に私は懐疑的です。事実としてカウンセリング時に少し深掘りすると多くの不満やネガティブな言葉が出てきます。企業がそのような方と会ったらどう感じるでしょうか?「不満を隠す人」「本音を話さない人」という解釈をされてしまうと、果たして採用に近づけるでしょうか?

不満型と不満型

ネガティブな退職理由は主に2種類に分けられます。不満型とは主に現職(もしくは前職)の就業環境について何かしらの改善点を希望している場合です。一方不安型は主に現職の将来について改善を希望している場合です。
一例として

  • 不満型 → 給与、残業、休日、人間関係 等
  • 不安型 → 転勤、福利厚生(産休・育休)、キャリアプラン、企業の将来性 等

という形で表現できます。

特徴として不満を隠す方々の傾向は、退職理由をポジティブにするため現実に起きていない未来の事を転職理由に挙げることです。不満を表現することは良くないという解釈の基ではやむを得ないかもしれませんが、一方で不安とは未来の事象であるため、現実には起きていないことも事実です。

  • 転勤があるかもしれない → ないかもしれないのでは?
  • 産休・育休を将来使いたいが制度が無い → これから出来るのでは?
  • キャリアプランが見えない → キャリアを望む理由と実績は?
  • 企業の将来が見えない → それはどこの会社でも一緒では?

現実に起きていないことを理由とするため、しっかりとした論理展開が出来ないと一般的には転職理由に「不安」を挙げてしまうと「不満」より伝わり難いことが多いです。そもそも企業は会社を辞めるには相応の何かが「今」起きているという解釈であることがほとんどで、その部分が抜けていると企業は疑問に感じます。そこで転職理由を深掘りされると現職の不満が出てくると、果たして企業側はどのように思うでしょうか?前述の通り「不満を隠す人」「本音を話さない人」という解釈をされることは自然では無いでしょうか?

不満を伝えることは必ずしも悪いことではない

伝え方によって相手の受け取り方が変わりますので、不満を伝えることが必ずしも悪いわけではありません。考えなければいけないのは伝え方です。幾つか事例を見てみましょう。

給与への不満

ストレートな解釈では「お金のことしか考えてないのでは」という件出があるのであれば、しっかりと因果関係を組みましょう。給与条件を転職理由に挙げるのが適当であるといえるほどの実績や企業への貢献、業界平均との乖離や収入が必要な理由を含めてしっかりと説明できますか?「自分の努力や成果が正当に評価される環境で働きたい」といったニュアンスが伝わるように論理を組み上げてみましょう。

労働環境への不満

残業が続くことや休日出勤が続くことで疲弊して退職を考えることも一般的です。その度合いが企業によって違いますので、自分の置かれている環境が企業側に「それは大変である」と解釈をして貰えるかどうかの因果を考えましょう。企業風土として「残業はある程度仕方ない」という解釈をしている企業もあれば、逆に「休日出勤は一切認めない」という企業もあります。企業側に「退職を考える労働環境であり、当社ではそのような働き方ではない」という前向きな解釈がして貰えるかどうかがポイントです。

人間関係への不満

人間関係については説明が難しいことが多いです。給与や労働環境については「年収○○円」「残業時間××時間」という具体的な数字を基にした説明が可能ですが、人間関係への不満については数値化することが難しいからです。ネガティブ解釈をされてしまうと「人間関係で何かもめごとを起こすのではないか」という不安を与えてしまうことになります。人間関係のトラブルはどの職場にも存在するため判断が難しいことが事実です。重要なのは起きた事実を正確かつ客観的に説明し、その状況を改善するために自分がどんな努力をしたのか伝えるかということです。

最後に

転職活動をする中で退職理由は必ず存在するものであるため企業から質問がしやすく、説明の仕方一つで相手の受ける印象は変わってしまうことに繋がります。転職理由をどのように伝えたら良いかを相談したいという方はぜひ当社へご相談下さい。

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